今年の夏も厳しい暑さになりそうですが、一番うんざりするのが暑い家の玄関を開けた時。
あのムッとする暑さと熱気には疲れが増す思いがしますね。
そういえば幼い頃ってこんなに暑かったかしらん。
思い返して、驚きました。
鍵がかかっていなかった・・・・・。
買い物に出ているのか、ご近所さんとの立ち話に忙しいのか、誰もいない家に帰ると、玄関扉は開け放たれ、網戸扉が虫よけに閉まっていました。当然、中に人がいないのは外からでも暫く見ていればわかります。
家の中の暖簾がゆらゆらと風に揺れていて、風が家の中から吹いていたのを覚えています。
もちろん、風鈴もいい音をたてていました。
昔は昼間、鍵をかけていなかったのですね。少なくとも我が家と、我が家のご近所さんは・・・・・。
町内全体がセキュリティーの役目を果たし、
泥棒には具合の悪いことだったでしょう。
窓という窓は全て開け放たれ、風が通り抜ける家が並んでいる、そんな風景でした。
ある意味プライバシーもなかったと言えます。
お母さんに叱られていること、晩ご飯のメニュー、見ているテレビの番組まで家の前を通る人達には全て筒抜けでしたのに、そのことを不思議にも思いませんでした。
部屋に嫌な匂いがこもることもなかったように思います。
昔の夏の玄関を思い出すと、風鈴の音と、吹き抜ける風が一番に頭に浮かびますが、
今の子供たちは、将来どんな風景として今を思い出すのでしょうね。