ご年配の大将と女将さんの二人で切り盛りしているお寿司屋さん。
古くからやっておられるお店です。
見ると、隅っこにあるテレビの横に感謝状が飾られていました。
宛名が『○○寿司に来られるお客様御一同様』
となっています。不思議に思ってうかがうと、
「お客様がお釣りはいいよと言ってくださるお客様の名前と日付をポチ袋に入れて棚板に1年間貼っておいて、一年たったらそれを寄付するんです。
これでも1年で4万以上になるんですよ。
10万円を超えた年もありました。
始めてもう35年以上になりますが、領収書を合計したら400万円以上、寄付していました。(笑)
『塵も積もれば山となる』と言いますが、本当ですね。
自分は何もしていないんですよ。(笑)」と
笑いながら仰られましたが、私には同じことができなかったと思います。
暮らしの中には、こうした小さな愛情のような積み重ねが多く存在していて、気づいている人とそうでない人との間には、何か豊かさの違いのようなものがあるのかもしれません。