不思議なもので、草がサワサワと生えていると、美しいなぁと思ってしまいます。 

時にやんちゃな草もありますが、それだけを丁寧に抜いてやれば、美しい景色になります。 

時には、ポツンと花が咲いたりして、きっと鳥が種を運んで落としたのだろうと思ったり・・・。 

落とされた場所を良しとして、可憐に花を咲かせていると、愛しい気持ちになってきます。 

その花は次の年もそこに花を咲かせます。 

雪のふる場所では、冬は雪の下に入り、雪解けと同時に元気に新緑の首を伸ばして、最初は産毛の様に、次はしっかりと首を立ててサワサワと風に吹かれます。 

草を邪魔もの扱いして、生えてこないように除草剤で片付けるのもよいのですが、時には楽しんでみるのもよいのではと思います。 

雨のしずくにも負けず、「きれいだね。」とささやかれることもなく、それでも毎年しっかりお日様に向かって顔を上げる姿はほほえましくさえあります。 

アスファルトで塗り固められた大地より、草がそよそよと揺れる大地の方が私は好きです。