今になって思うのは、母のつくってくれたお弁当はとても美味しかったということです。
今でこそ給食は美味しくなりましたが、昔はやはり家のごはんの方が美味しかったと思います。
遠足とか運動会ではお弁当を持参することができ、友だちどうしでお互いのお弁当を見せ合い、卵焼きなどを交換したことを思い出します。それぞれお互いに相手の家の卵焼きを「美味しいね!」と言いながら、やっぱり自分の家の卵焼きの方が美味しいと心の中で思っていたと大人になって告白すると、みんなそうだったと知り、大いに笑いあいました。
わが家が一番と、小さいながらにみんな思っていたのです。
遠足に持っていくお弁当は、捨てやすく折詰され、食べる時にお尻に敷けるように新聞紙でくるまれていました。
座る場所を決め、新聞紙をといてお尻の下に敷き母のお弁当を開くときは、朝、我慢できず中身を見ていたのにもかかわらずドキドキ誇らしいような気持ちになっていました。
きれいに食べ終わると、空になった折を新聞紙でくるんでゴミ箱へ。リュックはぐんと軽くなり後半の足取りも軽く♪
ランチョンマットもナプキンもなかったけれど、昔も暮らしの中に家族の愛情が伝わる風景がたっぷりありました。