つつみ紙

  お菓子が届きました。 

とても長いお付き合いをさせていただいている方からでした。 

お誕生日のお祝いにお花を贈ったお返しでしょうか。 

きちんとされた方はこうした贈り物のつつみ方も感嘆の声が出るほどきちんとされていて、まるで着物をたたんでいるような感じにさえ見えます。 

そ〜っと感心しながら出てきたつつみを見てさらに息をのみました。 

お菓子箱はまるで白無垢のような和紙でくるまれ、その和紙の袂に椿の絵と、「日日是好日」と筆で描かれていました。 

添えられたお手紙にはお礼文と、 

「日日是好日は、私の一番好きな言葉です。」と書かれていました。 

一瞬息を飲んだ後、心震える心持ちになり、思わず涙がこぼれました。 

丁寧につつみを解いてお菓子を取り出し、さて・・・・・。 

和紙に描かれた椿と「日日是好日」をどうしよう。 

そうだ!額装しよう! 

額装屋さんに持込み、額の大きさと額縁を決め、椿をどの辺りに配置するかを決め、 

額の内側のマットの色と、色重ねをお店の人と一緒にあれこれ相談しながら決めました。 

90センチ角に近い大きな額装にしました。 

出来上がりの日。 

改まった顔で白無垢をまとい、額装でキリリと収まった椿の美しいこと。 

「ほお〜・・・・・。」 

思わず感嘆の声が漏れます。 

家に飾ると、空間の格が数段上がりました。 

絵画の力は凄いと改めて思いました。 

お店の人とのやり取りも本当に楽しかった。 

そして、想像以上の出来栄えに一緒に喜んだ。 

家づくりと同じですね。 

お菓子を送って下さった方に、額装された椿の写真を送りました。 

とっても喜んで下さいました。 

・・・また送ってくださるかしらん♪なんて思ってます。 

つつみ紙 小川千賀子 ブログ