階段のある家が好きでした。
小さい頃は、階段の途中から見下ろす景色がその段ごとに変わって面白かったものです。
大人の頭の高さを超えていく感じも、ちょっと偉くなったような気持がしたものでした。
もう一つ階段で好きなものは、階段を駆け上がるあの音。
タンタンタン!と、勢いよく駆け上がるあの音が大好きでした。
「静かに上がりなさい!」とよく叱られたものでした・・・。(笑)
勢いあまって階段から転んでしまったこともありました。
その時も、心配されるより、
「注意が足りない! ボ~ッとしているからだ!」と叱られたように思います。(笑)
あの勢いのある音は、若々しい息吹の音を感じます。
若い人と一緒に暮らしている実感があります。
暮らしの音に安心する。
誰かの咳払いの声にほっこりする。
そんなことをしみじみと感じるのは、それなりに齢を重ねた証拠でしょうか。